★第37話・『メタモンとモノマネむすめ』レビューNEO★

(とりあえず、仮ということで、随時パワーアップしていきます。)

まずは総評で。

正直、これより面白い話・感動できる話・インパクトのある話というのは
僕にとっても多々あるのですが、この話くらい『見せ方』にこだわった話と
いうのもそうないのでは、と。『雨と照明のスイッチ音』がとにかく印象
深いのです。

まずは『雨』ですが、もちろんこれのおかげでサトシたちはイミテと出会う
わけで導入の意味でも重要ですが、それだけではなく本来雨およびその
雨音が持つ『外界との遮断能力』がAパート中屋内のみで展開されている
物語において遺憾なく発揮され、視聴者にイミテ&イミテハウスに集中
させているのです。また、これは僕だけかどうかは判りませんが、なんだか
雨の日というのは晴れの日という『日常』とは違う、という意味でわくわく
そわそわさせるものがあり、それが物語自体のわくわく感へと反映されて
いる気もします。

そして物語の要所要所で発する『照明のスイッチ音』。
●サトシとイミテとのバトル開始時
●イミテの回想シーンへの突入時
●R団登場!
●ポケット団登場!!

・・・と、この話を観た後では
かなり頭に残るのですが、これが話を小気味よく切り換えてテンポ良く、
そして話そのものがあたかも演劇であるかのように思わせてくれてます。

そして話は変わってこの回のゲストであり主役であるイミテ。

良く『個性的である』と称される方もいらっしゃいますが、確かに半分は
合ってると思いますし、現に僕自身彼女を評して『メインキャラのいいと
ころを全て併せ持っている!』としております(サトシのように熱く、
カスミのようにしっかりしていて責任感が強く、シゲルのようにクールに
戦い、タケシのように博識で・・・と)。
ただ、僕自身が『個性』に対してどこか”突拍子ない””目立ちたがり”と
いったイメージを持っているせいか、彼女を完全には言い表していない
と思えるのです。
確かに『モノマネむすめ』自体はそのどえらい顔マネも含めて常人には
ない『個性』なのかも知れませんが、実際のイミテはかなり控えめで
照れ屋ですぐにふさぎこんだりと、普通の女の子のイメージがあるの
です。
しかしだからと言って決して退屈させる没個性的なキャラではないの
はヘンな味付け(場の空気・話の流れを無視したパターンで無理矢理な
言動・例えばケンジの『観察させてもらいます』とかハルカの『たんけん
たい』とかその他一発ゲストキャラがしそうなことですが)がなく、丁寧に
等身大の夢を追い自分の力で生活している女の子が描けているからかと
思うのです。

結局、いい作品・いいキャラクターというのは表面的でなくすぐには気づか
ないところできちんとしているということを再認識させてくれるお話です。

                                2005.3.26.まるっさ

★『実況!第37話』ただいま製作中